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杉原愛子が金メダル!アジア大会・体操女子個人総合で日本人初の快挙

体操の杉原愛子選手が、愛知・名古屋アジア大会の体操女子個人総合で金メダルを獲得しました。日本人選手としてこの種目で初めての快挙です。

一方で、2度の五輪出場を経て一度は現役を退いた選手が、27歳になった今なぜここまでの結果を出せたのか、その経緯や、そもそも体操の点数がどう決まるのかを知らない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、杉原選手のこれまでの歩みと今回の金メダルの中身、体操初心者にも分かる採点の見方を整理したうえで、広告・マーケティングに17年携わってきたラボ長の視点から、杉原選手の強さを考察します。

杉原愛子選手のこれまでの歩み(リオ・東京と2大会連続の五輪代表)

杉原選手は1999年生まれ、大阪府東大阪市の出身です。両親ともに体操経験者で、4歳から競技を始めました。高校1年生だった2015年にはNHK杯で初優勝し、同じ年のアジア選手権では個人総合の金メダルを獲得。一気に日本のトップ選手へ駆け上がりました。

2016年のリオデジャネイロ五輪では女子団体の4位入賞に貢献し、1964年東京五輪以来となるメダルにあと一歩まで迫りました。2021年の東京五輪にも出場し、2大会連続の五輪代表となっています。得意の平均台には、E難度の回転技「スギハラ」という、自身の名前が付いた技もあります。

一度は現役を退いた理由と、杭州アジア大会で芽生えた代表復帰への思い

東京五輪の翌年、2022年6月の全日本種目別選手権を「一区切り」として、杉原選手は第一線から退きました。その後は体操の普及を目的に株式会社TRyASを立ち上げ、指導者や審判、テレビのリポーターとして体操に関わり続けます。

外から体操を見るうちに「楽しそう」という気持ちが強くなり、2023年6月の全日本種目別選手権のゆかで競技に復帰。いきなり優勝を果たしました。さらに同年秋の杭州アジア大会では、テレビ局のリポーターとして現地を取材。日の丸を背負う選手たちの姿に心を動かされ、「日本代表にまた戻りたい」と思ったことが、今大会につながる大きなきっかけになりました。母・智里さんも「出てほしい」と背中を押したといいます。

最終種目の跳馬で逆転、日本女子初の個人総合金メダル

今大会は変則的な方式で、9月22日の個人総合決勝が団体総合の予選も兼ねていました。杉原選手は段違い平行棒13.533点、平均台14.266点、ゆか13.700点、跳馬14.100点の合計55.599点で優勝。2位は中国の柯沁沁選手(55.199点)、3位には16歳の西山実沙選手(55.032点)が入り、日本勢2人が表彰台に上るのもこの種目で初めてです。

勝負を分けたのは最終種目の跳馬でした。3種目を終えた時点では、中国選手に0.334点差の2位。ゆかでラインから出る減点があったぶん「絶対に取り返す」と臨み、ユルチェンコ2回ひねりを成功させて逆転しました。試合後は、合計点は見ずに目の前の演技に集中していたと話し、優勝を知ったときは驚きの方が大きかったと振り返っています。

同じアジア大会では、初採用の新競技でも日本勢がメダルを獲得しています。テックボールで日本ペアが史上初の銀メダルを手にした話題もあわせてご覧ください。

体操の採点の見方(Dスコア・Eスコアとは)

体操の点数は、「Dスコア」と「Eスコア」の合計から、ラインオーバーなどの減点を引いて決まります。Dスコアは技の難しさを表す点数で、難しい技を組み合わせるほど高くなります。Eスコアは出来栄えの点数で、10点満点から着地の乱れや姿勢の崩れを引いていきます。

今回の杉原選手のゆかは、Dスコア5.9、Eスコア8.000に、ラインオーバーの減点0.2が引かれて13.700点でした。一方の跳馬は、Dスコア5.0ながらEスコア9.100という高い出来栄えで14.100点を獲得しています。体操の点数は「難しい技への挑戦」と「ミスの少なさ」のバランスで決まることがよく分かる例です。

復帰後の実績はNHK杯優勝と世界選手権ゆかの金メダル

復帰後の杉原選手は、2024年のパリ五輪代表をあと一歩で逃し、補欠として帯同する悔しさも味わいました。しかし2025年は、5月のNHK杯で10年ぶり2度目の優勝。10月の世界選手権では、種目別のゆかで金メダル、平均台で銅メダルを獲得しました。ゆかの金は、村上茉愛さんに続く日本女子2人目の快挙です。今回のアジア大会の金メダルは、この右肩上がりの流れの延長線上にあります。

【独自考察】「伝える側」を経験したからこその強さ

ここからはラボ長の考察です。

外から体操を見た経験が演技を変えた

杉原選手の復帰後の伸びを支えているのは、指導者・審判・リポーターとして外から体操を見た経験だと感じます。本人も、運動の仕組みや基礎、体づくりを考えるようになったと話しています。広告の仕事でも、作り手が一度「受け手側」に回ると、何が伝わり何が伝わらないかが一気に見えるようになります。

目標は「体操をメジャースポーツに」

杉原選手は、サッカーW杯の盛り上がりをうらやましく感じ、体操もメジャースポーツを目指したいと語っています。自ら会社を経営し、スパッツ型のユニフォーム「アイタード」を開発するなど、競技の外側にも手を打っているのが特徴です。結果を出す選手が発信まで担う形は、体操の人気を広げるうえで大きな武器になるでしょう。

杉原愛子選手のよくある質問

Q. 杉原愛子選手は何歳ですか?
A. 27歳です。アジア大会の開会式が行われた9月19日が、ちょうど27歳の誕生日でした。

Q. 「スギハラ」はどんな技ですか?
A. 平均台で行うE難度の回転技です。体操では、世界選手権などの主要な国際大会で初めて成功させた選手の名前が技に付きます。

Q. DスコアとEスコアの違いは何ですか?
A. Dスコアは技の難易度、Eスコアは出来栄えを示す点数です。この2つの合計から、ラインオーバーなどの減点を引いたものが最終得点になります。

Q. 西山実沙選手はどんな選手ですか?
A. 16歳の日本代表で、今大会の個人総合で銅メダルを獲得しました。2026年5月のNHK杯で初優勝した注目の若手です。

Q. 団体総合の決勝はいつですか?
A. 9月23日19時から行われ、13連覇中の中国に挑みます。日本は予選を首位で通過しています。

杉原愛子選手の次の目標はアジア大会団体総合の金メダル

一度は競技を離れた杉原愛子選手が、「伝える側」の経験と家族の後押しを力に復帰し、日本女子初となるアジア大会個人総合の金メダルをつかみました。

次の目標は、自身が最も重視してきた団体総合の金メダルです。13連覇中の中国を相手に、自国開催の大舞台で2つ目の金に挑みます。


※内容は2026年9月23日時点で確認できた情報を元にしています。

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